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■原竹 純(JDDA理事兼事務局長) 【オリジナリティー】 今年から初めてKids大会もNDDL Holiday Classic同様5項目での審査内容となり、オリジナリティーの項目が加わりました。その最初の審査員として審査させて頂く機会を頂き光栄です。 当日の総評でもステージ上からお話しさせて頂きましたが、大会が始まるまではオリジナリティーの評価が出来るのかどうかすごく不安でした。しかし、大会が始まってみると、たくさんのチームがオリジナリティーの部分も考慮していて、正直驚いたとともに、指導者がしっかりとルールを把握し、指導しているのだなと感心しました。 さて、今回のKids大会ですが、ロープトリックやリリース、ターナーの色々な回し方を入れているチームが数チームあり、驚きました。大人でも難しいのに、子ども達は上手にロープトリックを行っていて凄く良かったです。 ダブルダッチを始めたばかりの子ども達のチームはオリジナリティーのポイントを稼ぐのは正直難しいと思います。まずは基礎をしっかり固め、ある程度パフォーマンスをする経験を積んでからチーム独自の技や見せ方を追求し、チャレンジして頂ければと思います。また、審査項目が5つあるので、ダブルダッチを始めたばかりのチームは自分たちがチームでまず「何が出来るのか」を把握し、技術力・構成力・表現力・完成度・オリジナリティーとどの項目から重点的にポイントを稼いでいくかを決めて練習をしていって頂ければと思います。 今大会、オリジナリティーポイントを一番獲得したのはNOVICE部門では『W6KING』で、ADVANCED部門では『狛Rise』、『FunnyちゃんZ』でした。各チームそれぞれタイプは全く違いますが、アクロバットやスピードステップ、ロープトリックやアイデア豊かな技の組み合わせなど素晴らしかったです。 年々Kids大会のレベルもかなり速い速度で向上し、参加チームも増え、そして、遠方にも広がってきており嬉しく思っております。これも保護者の皆様のご協力や指導者の方々のおかげだと思います。増田会長もおっしゃっていましたが、今回参加してくれた選手達が2020年の東京オリンピック時には一番脂ののった良い時期だと思います。進学する度にチームが変わってしまったり、色々と困難があるかもしれませんが、ぜひ今後もダブルダッチを続けてもらい、オリンピックを観戦に東京に来る世界中の人達に、ダブルダッチの素晴らしさや楽しさをみんなでアピールする事が出来ればすごく嬉しいです。 |
■MEME (RUN-D-CREW) 【構成力】 NOVICE部門、ADVANCED部門に関係なく、構成が良かったチームは技間がとてもスムーズでメリハリがあり、パフォーマンスの流れが良かったです。なおかつ、チームの人数に関係なくステージの広さをうまく利用していたと思います。 高得点だったのは、NOVICE 部門では「Fine-P」、ADVANCED 部門では入賞には至りませんでしたが「CL UNITED」でした。両チームとも全体のバランスが良かったです。 「目立たない」 これは良い意味でこの言葉を使わせていただきます。悪いところに目が行かない、マイナスな点が気にならない作品というのはとても構成が良いです。 どこに盛り上げポイントを持ってきて、盛り上げた後をまたどう持って行くかという一連の流れももちろんですが、ジャンパー、ターナー、それ以外の人の動きも関わってきます。 全てが1つになっていると構成力を高める作品につながると思います。 気になった点は、オープニングがダンスで始まるチームが非常に多かったです。 オープニングはとても重要ですので、インパクトのあるオープニング演出がほしいところでした。 ダンスはもちろん良いと思いますが、入れるポイント、長さを考慮して使用すると良いかと思います。 技術に関係なく、いろいろな見せ方があると思います。各大会でジャッジの方々がコメントしていることが全てではありませんし、それが答えではありません。自由にそして新しい表現方法があって良いと思います。 更なるダブルダッチの進化に今後も期待しています。 |
■NOBU(CAPLIORE) 【技術力】 主に「ジャンパー・ターナーの安定感」「ロープがたるまない綺麗さ」「技のクオリティー」などを中心に見させていただきました。 全体的に前年度よりレベルも上がり、ターニングの技術もかなり進歩し、とてもきれいに回していると感じました。技の高度も上がっておりとてもいい傾向だと思います。また、ミスのあとのリカバリーや、ミス後の音に合わせて技をカットするなど対応力に優れたチームが多かったというのがとても印象的でした。 私が気になった点は2点あります。 まず1点目が、センターを取れているチームがいなかったということです。 ほとんどのチームがステージ全体を使って移動やフォーメーションを駆使しながら大きくパフォーマンスしていましたが、センター付近に戻った時にセンターが取れず、ターナーの距離感がうまくとれてないため、ロープとロープがあたってパフォーマンスが止まってしまうというミスが目立ちました。 そして2点目は、アクロバットやジャンプトリックがロープの外であったり、ロープが止まっているタイミングでおこなっていることです。レベルは去年より確実に上がっています。ここまでのレベルに達しているのであれば、ロープをからめたアクロバットやジャンプトリックはもう十分出来ると感じました。 どんなにすごいアクロバットやジャンプトリックにチャレンジしたとしてもロープの外でおこなったり、ロープのからみがないと、評価できなくなってしまいます。これはルール・技術力の項目にも記載されている内容です。 今大会、私が高得点をつけたのがNOVICE部門では、「Fne-P」 「狛Join!!」「Happy Rock」「Ace」 。ADVANCED部門では「G-TRIP」「狛Revue」 でした。これらのチームはターニング技術がとてもすぐれていたこと、スピードステップの回し方、ジャンプトリックのクオリティーが優れていました。 まだまだみなさんは上手になれます。可能性は無限に広がっています。 夢を持つことを忘れず、怪我しないように、チームや仲間を自分ごとのように大切にして頑張ってください。 選手の皆さん、お疲れさまでした。 |
■唯 【表現力】 ステージ上で"人に見られている意識"をどれだけできているかを重点的にみさせていただきました。 顔を上げてパフォーマンスすることはもちろん、曲の変化に応じて表情や空気感を変える工夫が、できているチームとそうでないチーム。細かくいうと同じ曲でもAメロBメロサビを表現に活かせているかということもポイントの一つだと思います。中には歌を口づさんでいるチームもあり、表情豊かなパフォーマンスを見せてくれました。 笑顔だけでなくクールな表情やキュートな表情など、表情の変化は人を引き込む力があります。チーム全員がイメージを共有することで自然なグルーブが生まれそこに一体感がでると思います。 また、衣装と曲が3分間を通してマッチしているか。曲が変わったとたん衣装に違和感を感じたりすることがないように衣装選びもステージではとても重要になります。 特に印象深かったのが「Fine-P」。出だしのかっこいい表情には一気にもっていかれました。その後も隙のないパフォーマンスが続き息をのむようなステージでした。今大会の中で「CL UNITED」はダンスの振りや空気感にまとまりがありました。なおかつ一つ一つの音がしっかりとれていて素晴らしいパフォーマンスでした。もう少し表情に変化があればよりよいステージであったと思います。 今大会ジャッジをさせていただき、キッズのレベルがグンと上がったことをとても感じました。ダブルダッチの今後がとても楽しみです。更なるレベルアップの為、ダンスだけでなくアクロバットや縄で音をとってみたり、ジャンパー以外の動きをもっと工夫してみたりと色んな表現方法にも挑戦していって欲しいと思います。 |
■TATSUYA(Waffle) 【完成度】 完成度の審査では、演技の安定感や統一感、技の難易度に対してのミスの数などに着目しました。 その中でも今大会で特に目立ったのがミスの数が多いことでした。ミスした後でも演技をやり切り対応がすぐにできるチームと、ただ焦ってしまうチームの差が大きかったと感じました。 練習の段階からミスへの対応をしっかりと行っているチームは演技を見れば分かります。もちろんミスはミスとしてカウントされてしまいますが、対応方法によっては熟練度に関連して良い印象に残る場合もあるかもしれません。ミスをしても演技をやり切ることはとても大事だと思います。 今回高得点をつけたのが、NOVICE部門では「狛JOIN!!」「☆皆跳☆」「Fine-P」「Ace」。ADVANCE部門では「狛Revue」「狛Rise」「CL UNITED」でした。 これらのチームは縄の中の人はもちろんですが、縄に関わっていない人の動き、縄への入り方や抜け方まで細かくこだわりが感じられました。普通は縄の中の人に目がいってしまいますが、縄の外の人にも思わず目がいってしまうことが多かったです。それくらい縄の外の人にもこだわることが大事であり演技の完成度を上げていくポイントになると思います。また、これらのチームには、技の難易度の高さや表情にも余裕感が感じられ、高い評価をつけました。 特に「Fine-P」は最初の立ち振る舞いからしっかりと雰囲気を作っているのが感じられ、見る側に完成度が高い演技を期待させることができていました。 年々レベルが上がっているキッズ大会ですが、そんな中New Yorkへの駒を進めた2チームは、日本代表として胸をはってアポロシアターの舞台で演技をしてほしいと思います!選手の皆さん本当にお疲れ様でした!! |